タキシード会議タキシード会議の楽しい紳士礼装礼服フォーマルウェアの着方がわかる
★グローバルスタンダード仕様★


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タキシード の目次

タキシードとは?

タキシード

タキシードは、フォーマル・ジャケット。

気楽なパーティに、気軽に着られる礼服として、世界中の多くの人々が愛用している、世界の礼服です。

タキシードは、元来 カジュアル・ジャケット。

タキシードのジャケット&パンツは、色々な服・ジャケット・パンツ・シャツ・小物(特にカジュアルとの相性 抜群に良し)と組合せて、色々なパーティに相応しい、自分らしい楽しい「タキシードのorタキシードな楽礼装」で、パーティを楽しむ事が出来ます。遊べるフォーマルは、タキシードだけです。

タキシードは、フォーマル・スーツ?

スーツと誤解している日本の多くの人々は、宮廷晩餐会に見るような正しい「タキシードの正礼装」の着方一つ しか知りません。スーツと勘違いした日本の誰かが、タキシードの着方を難しく、格式を高く、値段も高くしています。

タキシードは、男の証し。

国際化の時代です。男ならタキシード、一着あれば 正しい礼装から楽しい礼装まで、如何なる フォーマルシーン、パーティシーンに対応する事が可能です。

タキシードは、エンターテイメント。

パーティも、エンターテイメント。色々な着方、着こなしが楽しめるタキシードは、エンターテイメントな貴方に、打って付けの一着です。
そして、アミューズメントな貴方も、エンターテイメントに変身させる一着です。
もっと もっと タキシードを、パーティを、大いに楽しんで下さい。
宴JOY TUXEDO!ENJOY PARTY!

アミューズメントamusement:
受動的に一人楽しむ。
エンターテイメントentertainment:
能動的に周りの人々を楽しませ、自分自身も楽しむ。

尚、タキシード着用とのドレスコード(服装の指示)は、タキシード・礼装・正装・正礼装・ブラックタイ・○○ブラックタイ・ブラックタイ○○・フルドレス・イブニングドレスorナショナルドレス等々・・色々ですが、タキシードなら、その場に相応しい色々な着方・着こなしが可能です。
このホームページを参考に、色々な着方、着こなしを、お楽しみください。

タキシードの歴史は?

それは、かの有名なタキシード伝説から始まります。

1886年10月10日。

ニューヨークは タキシード・パーク倶楽部、秋の正装舞踏会に、紳士は当然 全員テールコート(燕尾服)の中、グリスウォルド・ロリラードなる人物が着て来た、真っ赤なテールレスコート(尻尾の無い服)が、タキシードの始まりとか。
しかし 事の真相は、彼が燕尾服に着替えるのを忘れて、部屋着の真っ赤なスモーキングジャケットのまんま、控室からホールに出て来ちゃった だけの様です。

1890年代。

色とりどりのスモーキングジャケットに、燕尾服のズボン・シャツ・小物を組合わせた、タキシードと称する 世紀末ファッションが、若者の間で爆発的な大流行。

1900年代。

人気のタキシードは、ジャケットの色は黒、燕尾服用のズボン・立衿イカ胸シャツ・白のベスト・白蝶タイを用いる事で、礼装としての米国市民権を得ました。

1910年代初め。

タキシードとヒダ胸シャツの出会いがありました。当時大流行のアロー社発売のカジュアルシャツ「ヒダ胸」と組合せる着方・着こなしが、これまた大流行。

1920年代。

タキシードは、夜の正礼装 燕尾服(ホワイトタイ)に準ずる礼装として 世界中で認知されました。黒蝶タイ、黒の力マーパンドが用いられ、ブラックタイと言えば、タキシードの事を示す様になりました。燕尾服に似せた、ピークラペル(剣衿)のタキシードが出来ました。

1930年代。

夏のリゾート用に、白のタキシード・ジャケットが現れ、色物の力マーバンド、ポケットチーフが用いられました。ただし、蝶ネクタイは黒でした。

1945年。

アメリカでは、第二次世界大戦後の特別措置により、大学生が急増。これによりタキシードは、上流社会から あらゆる階層・人種の一般市民に、急速に普及しました。

1950年代。

パーティでは、ドレスとの組合せを考えて、ドレスと良く似合う、色柄物の蝶ネクタイ、カマーバンド、ボケットチーフをするのが、普通になりました。

1960年代。

ピーコック革命に乗って、色柄物のタキシード、フリル・レース・色物等のシャツ、クロスタイが現れました。また、タートルネック・マオカラー・イタリアン力ラー等、ネクタイ不要のカジュアルシャツとの組合せも、見られる様になりました。
ピーコック革命の嵐が去った後、タキシードは 再び黒一色に戻りました。そして人々は、色々なシャツ・小物と組合せた「楽しいタキシードの礼装」で、パーティを 宴JOYする様になりました。

1970年前後。

昭和40年代の日本は、第2次結婚ブーム。上下白のタキシードにフリルのシャツが、花婿の制服と言われた程、爆発的に大流行致しました。

1986年。

アメリ力では、タキシード100年の他に、ニューヨークは自由の女神100年、アトランタではコカコーラ100年、オーストラリア建国100年と、相次ぐ大イベントの取材陣の中に、普通のネクタイを組合わせた、昼間のタキシードが目立ちました。
日本では、若者達の間で、ブローチ、チェーンベルト等、光り物アクセサリーをいっばい付けた、ディスコスタイルのタキシードが目立ちました。

1989年。

力リフォルニア・ブラックタイ、テキサス・ブラックタイと称する、大胆で楽しいタキシ-ドの着方が現れました。

1990年代。

1980年代に開発されたモーニング用の「立衿のシャツ」は、アメリカでは「タキシードシャツ」と呼ばれて、ジーンズショップでも扱う程の大流行。世界の多くの人々は、立衿のシャツと蝶タイで、あらゆる服が「楽しいタキシードな礼装」になる事を知りました。

21世紀。

人々は正しい「タキシードの正礼装」必須アイテム…タキシードのジャケット・タキシードのパンツ・立衿のシャツ・蝶タイ・カマーバンドと、色々な服・色々なシャツ・色々な小物を自由自在に組合せて、タキシード会議が提唱する 世界基準の楽しい「タキシードのorタキシードな楽礼装」で、パーティを楽しむ様になるでしょう。

タキシードのグローバル・スタンダードな着方は?

正礼装では、

ドレスコードにブラックタイ(正礼装)とあれば、夜の礼服タキシードを正しく着ます。
正しい「タキシードの正礼装」は、黒のタキシードジャケット&パンツ+立衿ヒダ胸両穴 本カフスのシャツor立衿イカ胸両穴シャツ+黒の蝶ネクタイ&カマーバンド+ポケットチーフは 白をスリーピーク挿し+スタッド釦&カフス釦はオニキスor黒蝶貝。+靴は 黒の短靴(ひも無し)の組合せ。
それでは、「正しいタキシードの着用順序」私の場合です。

  1. 立衿ヒダ胸シャツor立衿イカ胸シャツを着ます。この時スタッド釦使用のシャツ場合は、予めスタッド釦を下前立ての穴に取付けておいてから着ます。
  2. タキシードのパンツには、予め サスペンダーを付けておきます。シャツを着て、ズボンを穿いて、サスペンダーを肩に掛けて長さを、きつからず緩からず丁度良い加減に、アジャスターで調節します。キツイと肩が凝ります。
  3. シャツの裾は、前も後ろもズボンの中に、よぉく突っ込んで下さい。特にヒダ胸・イカ胸の部分は、自然に立った状態で、皺にならぬ様に。
  4. カマーバンドは、予め 長さをアジャスターで調節しておきます。上からヒダに指が入る様に、お腹にします。留金が掛けにくい時は、前で掛けて、お腹を引っ込まして後ろに回します。これで、シャツのずり上がりが、防げます。
  5. 蝶ネクタイをします。立衿のシャツの場合は、衿の後ろの背テープに、蝶ネクタイの紐を通す事、御忘れ無く。蝶ネクタイの紐が、首の上の方まで ずり上がってる人、よく見掛けます。
    蝶ネクタイの羽を、立衿の衿先の上に乗せる様にすると、蝶ネクタイが ずれる事ありません。
  6. 最後に タキシードのジャケットを着て、きちんと釦を掛けて、ポケットチーフを挿せば、世界中 何処へ出ても恥ずかしくない、タキシードの「正しい礼装」の出来上がりです。

楽礼装では、

楽しい「タキシードの楽礼装」は、タキシードのジャケットに、色々なパンツ・シャツ・小物の自由な組合せ。
楽しい「タキシードの楽礼装」の方が相応しい、気軽な気楽なパーティでは、タキシードのジャケットは、釦を外してラフに着て、多少ハメを外した方が、肩が凝らずにパーティ楽しめます。

以上の如く、タキシードの着方は「正礼装」一つに有らず。色々な服、シャツ、小物等と、自由自在に組合せて、公式のセレモニー・レセプション・パーティの「正しい礼装」から、カジュアルなパーティの「楽しい礼装・ラフ礼装」まで、その着方・着こなしは無限なり。その楽しみも、また無限なり。

タキシードの選び方・チェックポイントは?

デザイン

20世紀初め、タキシードが礼装として市民権を得た時と同じく、色は黒、ジャケットはシングルでノーベンツ、ショールカラー(へちま衿)の拝絹付、一つ釦で付け方は鼓釦、パンツは側章付の、昔からの何の変哲も無い、極々普通の定番のタキシードを、お勧めします。
正しい「タキシードの正礼装」は勿論の事、その時々の流行の色々なシャツ・小物を組合せた、楽しい「タキシードの楽礼装」で、色々なパーティが楽しめる、流行無縁の一生物のタキシードです。着用の機会も、これから沢山あります。
色柄物のファンシータキシード、ダブルのタキシード、ピークラペルのタキシード、変わったデザインのタキシード、流行のタキシードは、あまりお勧めできません。タキシードを頻繁に着る方で、2着目を購入する場合にどうぞ。

品質

昔は拝絹の掛け方で、善し悪しを見分けましたが、今は新素材・新技法の開発で、甲乙付け難しです。

拝絹:
タキシードのジャケットの衿には、必ず 朱子織の光沢のある布地…拝絹が、かぶせてあります。
鼓釦:
タキシードのジャケットの釦は、必ず 身頃の裏と表に、重ねて付けてあります。それでKiss釦とも言います。拝み合わせに着る事ができます。
側章:
タキシードのパンツには、燕尾服に次ぐ 礼装の印として、パンツの脇の縫い目に沿って、必ず 飾りのブレード…側章が、縫付けてあります。

シングルのタキシードとダブルのタキシードどちら良いですか?

どうしても、正しい「タキシードの正礼装」をしなければならない様なパーティ・セレモニーは、年に1回有るか無しです。そのほかのパーティは、すべて楽しい「タキシードのorタキシードな楽礼装」です。
ダブルのタキシードは、宮廷晩餐会に出席する時の様な着方・・タキシードの本場アメリカの人が、フルドレス(完全武装・重装備)と呼んでいる「正しい礼装」しか出来ません。
正しい「タキシードの正礼装」は、タキシードのジャケット&パンツ+立衿のシャツ+蝶ネクタイ&カマーバンドorベストの、5点セットのフルドレス。ダブルの上着の場合は、カマーバンドorベストは不要ですが、「楽しい礼装」には不向きです。

色々なジャケット・パンツ・シャツ・小物と組合わせが容易で、着回しの効く、昔から定番品のタキシード・黒・ショールカラー(へちま衿)・シングル・一つ釦のモノを、お勧め致します。
楽しい「タキシードのorタキシードな楽礼装」は、フルドレス5点セットの内、何点かを用いれば宜しいのです。パーティの「場」に相応しい、色々な着方・着こなしが楽しめます。
例えば、タキシードのジャケット+カジュアルのパンツ・シャツで、楽しい「タキシードの楽礼装」カジュアルブラックタイに・・
例えば、御手持ちのスーツも、+蝶ネクタイ&カマーバンドorベストで、楽しい「タキシードな楽礼装」になります。
『なにもかも 蝶タイすれば タキシード 立衿のシャツで よりフォーマルに』と、覚えて下さい。

タキシードは、どの様なお店で買ったら良いですか?

タキシードまだまだの日本では、常時タキシードを扱っているショップも、メーカーも、百貨店の売場も、少ないのが実状です。
例え有ったとしても、単に流行を追っ掛けるだけの、或いは「正式」を口にする、フォーマルを、タキシードを知らないショップ・メーカー・百貨店の売場が殆どです。一流・専門と言われる処も、例外ではありません。
これは、テーラーさんとて同じ事です。タキシードを縫った事の無いテーラーさんも大勢います。

タキシード会議は、全国のテーラーさんにネットワークを広げて行きます。「お近くの、タキシード会議ネットワークのテーラーさんで、相談・御求めを・・」と言える日も遠くありません。

タキシードを着る際には、どんなシャツ・小物が必要なのですか?

流行のシャツ・カジュアルのシャツ・彼女とペアのブローチ・ブランド物のスカーフ・思い出の小物・掘出し物のアクセサリー等々、何でも結構ですが、必ず「正しいタキシード」の必須アイテム…1タキシードのジャケット 2タキシードのパンツ 3立衿のシャツ 4蝶タイ 5カマーバンド…の内、1点だけでも用いる事。
これで世界の多くの人々が認める、「タキシードの楽礼装」になります。これが、世界共通タキシードの遊び方の基本ルールです。

私のタキシードは、ず〜っと以前に買ったもの。タキシードに流行はありますか?今、着てもオカシクありませんか?

タキシードは、耐久消費財かも知れません。
黒のショールカラー(へちま衿)、シングル一つ釦の、定番品のタキシードなら、昔も今もデザイン的には、それほど大きな変化は有りません。いつ何処で、どんなパーティで着ても、少しもオカシクありません。そのパーティに、最も相応しい着方・着こなしが、楽しめます。
定番品以外のタキシードは、限られた時代の、限られた場での、限られたパーティ・セレモニーの、限られた着方には効果的ですが、色々なパーティへの着回しには、不向きです。

私のタキシードは、20年以上も昔の代物。少々くたびれてますが、いまだに現役で活躍中です。
その秘訣は、体型維持の為の摂生と、流行のシャツ・小物を積極的に取入れる着方・着こなしにあると思います。
タキシードは一生物。『定番品』を、大事に上手に着こなしましょう。

タキシードには、衿の下の方が丸くなっている形(ショールカラー)と、先がとがっている衿の形(ピークラペル)があるようですが違いは?

ピークラペルショールカラー

タキシードの衿の形、お部屋で着ているガウンに、似ていませんか。ショールカラー(へちま衿)と言います。
1886年、室内着のスモーキングジャケットと、燕尾服のズボン・シャツ・ネクタイ・小物が組合わせれて、タキシードが誕生しました。衿の形は、スモーキングジャケットの衿型、ショールカラー(へちま衿)(画像左)をそのまま踏襲致しました。
20世紀になって、正礼装の燕尾服に準ずる礼装として世界中で認知されてから、燕尾服の衿型ピークラペル(剣衿)(画像右)のタキシードが現れましたが、主流は相変わらず、ショールカラーでした。
最近は、普通のビジネススーツの衿型ノッチラペル(刻み衿・菱衿)のタキシードも、見掛けます。

何れの衿型のタキシードも、黒のタキシード・ジャケット&パンツ+立衿のシャツ+蝶ネクタイ&カマーバンドの「正しい礼装」に用いられます。しかし、この着方は本場アメリカの人も、フルドレス(完全武装・重装備)と呼んで、年に1回か2回しか致しません。
その代わり、「正しい礼装」フルドレスの組合わせの内、何点かを用いた「楽しい礼装」のタキシードの機会は、日常茶飯事しょっちゅう有ります。どうも、ショールカラー以外の、後から出来た衿型のタキシードは堅い感じで、「楽しい礼装」には不向きの様です。

黒・ショールカラー・シングル・一つ釦の定番のタキシードが、最もタキシードらしいタキシードとして、正礼装から楽礼装・ラフ礼装まで幅広く使えるので、世界の多くの人々が愛用しています。これからも気楽着楽のタキシード、ショール力ラーが主流である事に、間違い無さそうです。
ピークラペル・ノッチラペルのタキシードは、楽しい礼装のタキシード会議の趣旨とは、相容れませんので、タキシード会議では扱っておりません。

黒の礼服には、衿に光沢があるのと無いのありますが?

衿のところの光沢のある布地は、拝絹(絹の朱子織)と言います。シャンデリアと同様に、電気の無い時代、ほのかな明かりでも、光の反射で顔が、よく映えて見える様に付けられた、と言われていますが、真偽の程は分かりません。
確かな事は、拝絹が有るのは、夜の正礼装に用いられる、燕尾服とタキシードだけです。そして、どちらも弔事に着用する事は、決してありません。
昼間の礼装に用いる、モーニング、ブラックスーツ(略礼服)には、拝絹は有りません。そして、慶事、弔事の両方に着用されます。
タキシードは 1886年誕生以来、色々な色・衿型・デザインの物が、現れては消えて行きましたが、衿には いつも拝絹が、掛けられていました。
ブラックスーツ(略礼服)も、色々な衿型・デザインの物が現れましたが、拝絹が掛けられる事は、有りませんでした。拝絹の有無、これがタキシードと、黒のスーツの大きな相違点です。

タキシードには、ブラックスーツのように季節による生地の違いは、無いのでしょうか?

タキシードは元々スモーキングジャケット、室内着です。ブラックスーツの様に、厳寒・酷暑の屋外で、長時間着用する事は、全く想定していません。それで、特に夏物・冬物の区別もなく一年を通して、着用出来る素材・仕立てになっているものと、思われます。

ある本に黒のタキシードは正礼装、くだけたパーティには、色柄物のファンシータキシードとありましたが?

色柄物のファンシータキシードは、ピーコック(孔雀)革命の置土産です。
1960年代初め、アメリカのゴルフ場に、女性も顔負けのカラフルな雄の孔雀が降立ちました。まもなく、住宅街の公園に、出没。そして色物のワイシャツ、派手なネクタイで、マンハッタンに進出、たちまち全世界を席捲しました。
1967年には、peacock revolutionピーコック(孔雀)革命と呼ばれ、後のメンズファッションに多大の影響を与えました。
革命の終りに、雄の孔雀が現れたパーティ会場は、フォーマルの実験場と化しました。斬新な奇抜なデザインのタキシード、色柄物のタキシード、シャツ、小物が験され、礼装用以外の色々な服、シャツ、小物を取込んだ着装も試みられました。

革命の嵐が過ぎ去ると、タキシードは、再び黒一色に戻りました。
これは、世界の多くの人々が黒のタキシードなら、どんな色のドレスにも合う事、どんな色の蝶タイ・カマーバンドとも合せやすい事を、経験上、知り得たからに違いありません。
現在、この実験で作られた品々は、殆ど残っていません。一時大流行したファンシータキシードも、フリルのシャツも、今では一部の芸能人、ブライダルで用いられるだけとなりました。

しかし この実験は、伝統的な礼装に、大きな変革をもたらしました。
人々は、色々なパーティの場にふさわしい、色々な礼装を楽しむ様になりました。黒のタキシードで、くだけたパーティを楽しむ着方・着こなしも知りました。「礼装と礼服の違い」、「カジュアルブラックタイ」を参照して下さい。
どうしても色柄物のタキシードと言う時は、レンタルを利用するか、タキシードのパンツに、色柄物のジャケットを組合せては如何でしょうか。

タキシードとディナージャケット、似ている様ですが、その違いは?

アメリカでタキシード。イギリスではディナージャケット。「所変われば 品変わる」と言いますが、品物が変わる訳では ありません。品物の呼び名が変わるだけです。
従って、タキシード=ディナージャケットです。ついでに本家争いは、「タキシード伝説」と「楽しい礼装」で、アメリカの作戦勝ち。

タキシードは夜の礼服とされているようですが、お昼頃(正午前後)から着用してもよいのですか?

「タキシードは夕方から」とは、随分と昔の本を御覧になった様ですね。今では、お昼頃からの礼装になってます。

タキシードは、1900年代に 礼装として米国市民権を得た時から、そして1920年代に 世界各国で、夜の正礼装ホワイトタイ(燕尾服)に次ぐ、夜の準礼装ブラックタイとして認証された時から、夜の礼服である事には間違い有りません。
しかし、1960年代〜1970年代のピーコック革命で、タキシードの着方・着こなし方は多種多彩に、着用の時間帯・場所・場合・機会は、大きく広がりました。タキシードは、after6とか after5と呼ばれ、夕方からの礼装になり、いつしか午後(昼頃から)の礼装になりました。
1986年、タキシード100年・自由の女神100年・オーストラリア建国100年を機に、昼間(午前中)のタキシードなる着方が現れ、タキシードは着用時間帯を、大幅に拡大致しました。

御質問の時間帯での着用、勿論OKです。日本の様に御色直しの慣習が無く、先ず役所でのオフィシャルな結婚式、次に教会でプライベートな結婚式、最後にレストランで披露パーティと、式・式・宴の欧米のウェディングでは、自分にとってのメインイベントの「場」に、相応しい服装を致します。朝からのタキシードも、そう珍しい事では有りません。
この時間帯でしたら、大手を振って胸を張ってとは、行き難いとは思いますが、式・宴・宴の二次会まで考えに入れればOKです。二次会で、大いにエンタテインメント振りを発揮して下さい。

「朝っぱらから 正礼装ブラックタイは、どうも…」と、おっしゃる向には、タキシードでアスコットな礼装と言う、とつておきの裏技もあります。

タキシードは、今では夜の礼服と言うよりは、お昼頃からの礼装が可能な礼服と、お考え頂いた方が良さそうです。

タキシードと普通の結び下げのネクタイとの組合わせは、おかしくないですか?

タキシードと、普通の結び下げのネクタイとの組合わせ、過去に例が無かった訳では有りません。
1986年は、ニューヨークでタキシード100年と自由の女神100年・アトランタでコカコーラ100年・シドニーでオーストラリア建国200年と、大きなセレモニー・イベントが相次ぎました。その報道陣の中に、「タキシード+普通のネクタイの組合わせ」が見られました。
そして、カナダ・アメリカ北部から流行の兆しが見えましたが、「ビジネススーツ+蝶ネクタイ」のタキシードな礼装に押されて、普及しませんでした。
世界の多くの人々は、ネクタイすればビジネス、蝶タイすればフォーマル、ノーネクタイはカジュアルと認識していますので、ビジネス絡みの気さくなパーティに、面白いかも知れません。

ブラックタイとは?

タキシードの別名です。夜の正礼装としてのタキシードには、黒蝶タイが必ず用いられます。それでブラックタイ(黒蝶タイ)と言えば、タキシードを意味する様になりました。 ドレスコードにブラックタイとあれば、タキシードを着て出席しましょう。

そう言えば ずっーと昔の事ですが、略礼服(ブラックスーツ)に黒ネクタイで、パーティに現れた豪傑が、いましたっけ…。くれぐれも弔事の際の黒ネクタイと、お間違え無い様に。

ついでに 弔事の際の黒ネクタイ。日本の人は、ブラックスーツ(略礼服)と組合わせるだけですが、世界の人々は、ダークなスーツと組合せて用います。

黒タキシードですと、ホテルのユニフォームと似たような服装となりませんか?

「菊の間はと 尋ねし人あり タキシード」
20年も昔、私が、ホテルでボーイと間違われた時の一句です。この事を外人の友達に話したら、「タキシード、キチント着テ(黒の蝶タイ&カマーバンドで)、一人デ、ろびーニ立ッテタラ、僕ダッテ間違エルヨ。」と、言われました。
昔から欧米では、パーティは、女性と二人連れが原則。そして1950年代から、蝶タイ・カマーバンド・ポケットチーフは、ドレスと良く似合う色柄物を用いるのが、普通になりました。 これなら ボーイと間違われる事は、ありません。
「菊の間はと 尋ねる人なし タキシード ドレスと似合う ツーショットで行く」

今では、黒の蝶タイ&カマーバンドの正礼装は、公式のレセプション等の特別な場合のみ。普通はホテル、レストラン、サービス業のユニフォームと言っても、過言では有りません。

黒ショールカラーのタキシードに色のついた(青とか緑とか)シャツというのはおかしくないのでしょうか?

ショールカラーのタキシードは、カジュアルウェアのスモーキングジャケットが、フォーマルになったもの。
従って、色物のシャツのみならず、色々なカジュアルシャツと、意外に相性が宜しいです。気楽な、気さくな、カジュアルなパーティで、チャレンジしてみて下さい。

滅多に着ることのないタキシードですが、保管には、どのような注意点がありますか?

着終ったらクリーニングに出す、着る2、3日前に風に当てる。保管の方法は、普通のスーツと 何ら変わりありません。
滅多に着る事の無いタキシードです。保管の方法も さりながら、貴方 御自身の体型保持に頑張って下さい。そうすれば、一生物のタキシードです。
「私も、20年前のタキシードも、まだまだ頑張ります。」

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